経済財政諮問会議(議長=福田康夫首相)の民間議員が10月17日に開催された第23回会議で「基礎年金制度の基本的方向」を示し話題となっています。
同会議で民間議員は「年金制度の基本方向を論議するためのもの」と前置きし、「イ、国庫負担を1/2として、現行の保険料方式を維持する考え方」と、「ロ、国庫負担2/2(税方式)へ切り換える考え方」の2つの選択肢を示しました。
その選択肢の具体的な内容は、イの国庫負担を1/2として、現行の保険料方式を維持する考え方については、「現行の社会保険方式の基本を維持しながら、国庫負担を1/3から1/2へ引き上げることによって、年金財政の安定性が増すこととなる」、また、「しかし、現状のまま単に国庫負担を引き上げるだけでは、従来からの(1)未納の問題、(2)年金事務の信頼性・効率性の問題の解決にはつながらず、問題の先送りとなる。また、(3)世代内・世代間格差の改善も限定的である」としています。
一方、イの国庫負担2/2(全額税方式)へ切り換えることについては、「長年にわたって解決されなかった(1)『未納問題』の解決や負担の一元化が図られるほか、(2)基礎年金事務の簡素化が可能となる、また、(3)世代内・世代間格差の改善にも資する」としながらも、「しかし、年金制度は長年の積み重ねがあるため『白地に絵を描く』ようにはいかない。現実の実施となると、移行措置を含めて困難な課題がある(「給付制限」の問題、既に保険料を支払った者の『追加負担』問題企業負担分の扱い等)」ことを指摘しています。
こうした民間議員の示した方向に対し、同会議の席上、舛添要一厚生労働大臣は「今の基礎年金制度でも2分の1は税が払われているわけで、2分の1か2分の2かということになるけれども、むしろ社会保険であるということをもう少し強調したい。年金というのは社会的な連帯の制度だ。世代間の助け合いだということをもう少し強調したい。それから、25年の期間を短縮するのは、今までずっとこつこつと積み上げてきた人もいるので、そういう人とのバランスを考えるべきだ」という考えを示しました。
まもなく今年分の相続税の申告期限を迎える人が税務署の窓口に訪れ始めますが、株取引が盛んな時とあって、被相続人が所有していた投資株が相続税の申告でも問題になるケースがあるようです。
資産家の相続で、もっとも厄介なのが価格の変動する資産の評価です。特に市場の動きが激しい株式を相続した場合は、評価する時点などがよく問題となりますが、さきごろ、国税庁に「相続開始直前に上場株式を売却し、相続開始時点において引渡し及び代金決済が未了の場合の相続財産は上場株式となるのか」といった質問が寄せられました。
この質問に対して国税庁は「相続開始直前に売却され、相続開始時点において引渡し及び代金決済が未了の上場株式に係る相続税の課税財産は、当該株式の売買代金請求権であり、その評価は、財産評価基本通達204に定める貸付金債権の評価により評価することとなる。なお、当該売買に係る証券会社に対する未払手数料は、相続開始の際に存する被相続人の確実な債務と認められるため、債務控除の対象となる」と回答しています。
ちなみに、財産評価基本通達に定められている貸付金債権の評価については、「貸付金、売掛金、未収入金、預貯金以外の預け金、仮払金、その他これらに類するものの価額は、次に掲げる元本の価額と利息の価額との合計額によって評価する。(1)貸付金債権等の元本の価額は、その返済されるべき金額、(2)貸付金債権等に係る利息の価額は、課税時期現在の既経過利息として支払を受けるべき金額」とされています。


当事務所は上場ドットコム