企業会計基準委員会(ASBJ、西川郁生委員長)と国際会計基準審議会(IASB、David Tweedie議長)が、日本の会計基準と国際財務報告基準(IFRS)のコンバージェンス(融合)を加速化させることで合意しました。
日本の会計基準とIFRSとの間には差異があり、このままでは日本企業が海外で資金調達を行うときに支障をきたしたり、日本の証券市場の信頼を損なう可能性があります。
その差異を解消するために、ASBJとIASBは2005年3月から両基準のコンバージェンスを進めてきました。しかし、ここへきてEU(欧州連合)が日本基準をはじめとする主要国の会計基準の同等性の評価を進めはじめたことから、コンバージェンスを加速させる必要が出てきたわけです。
そこで、今回のASBJとIASBとがコンバージェンスの加速化を合意したわけですが、その内容は、2005年7月に欧州証券規制当局委員会(CESR)が発表した同等性評価に関連する日本の会計基準とIFRSの間の差異については2008年までに解消し、残りの差異については2011年6月30日までに解消を図るとしています。ただし、2011年という目標期日は、2011年以後に適用となる新たな主要なIFRSについては適用しないとしました。そして、両者は、新たな基準が適用となる際に日本において国際的なアプローチが受け入れられるように、緊密に作業を行うとしています。
今回の合意について、ASBJの西川委員長は、「我々は、コンバージェンスに対するコミットメントを再確認するとともに、国際的な基準設定プロセスにおいて、ASBJや日本がより広範に重要な係わりを拡大していくための機会を得たことを嬉しく思っております。この合意によって、今後も日本企業が日本基準によって作成された財務諸表を、補正措置なしで、EU及びIFRSを用いている他の資本市場において公表できるようになることを期待しております。」とコメントしています。
アメリカのサブプライムローン問題によって、世界の金融市場が不安定な状態になっていますが、日本国内の投資家の間では、株価下落分を取り戻そうと証券会社を通じて株式譲渡所得の損益通算を行う動きが目立ち始めています。
サブプライムローンはアメリカ国内で流通しているもので、低所得や破産歴などのために信用度の低くなっている一般市民(サブプライム)層が主に住宅ローンとして使っているものです。最近のアメリカ国内の金利上昇で、サブプライムローンの金利も上がり、多くの人が返済に苦慮しています。それに加えてアメリカの不動産価格があまり上昇していないことから、住宅を担保にした低金利ローンへの借り替えが難しくなっているために破産者が続出しているといわれています。
アメリカの金融システムにこうした不安材料があると、株価に影響が出てきます。それが世界的な金融不安を招いているわけですが、日本も例外ではありません。日本国内の株式市場もその影響で株価が下落しています。ただ、投資家の反応はスピーディーでした。上場株式の売却益と売却損を相殺できる譲渡所得の損益通算という税制上の優遇措置を活用する動きが現在活発になっています。同措置を使って株式の譲渡所得にかかる譲渡所得税を低く抑えることで、株式の値下がりした分を取り戻そうとしているのです。


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