財務省行政情報化推進委員会が5月21日に「国税関係業務の業務・システム最適化計画」の一部改正(案)を決定し、それについて国税庁が国民に求めていたパブリックコメントの結果がまとまりました。
財務省行政情報化推進委員会が決定した「国税関係業務の業務・システム最適化計画」の一部改正(案)は、主に国税総合管理(KSK)システムを充実させ業務の効率化を図ると、経費削減効果は年間155億円で、業務処理時間の短縮により年間延べ6万7千人日の人手が浮くことになる試算を明らかにしています。
この改正システム最適化計画に対して、国税庁が募集したパブリックコメントがこのほどまとまったわけですが、寄せられた意見はわずか5件でした。その内容は、「税務署に来署した人は本人確認済なので、電子署名を不要とするとしているが、その場合、職員による改ざんや通信途中で改ざんがなされていないこと、また自己否認に対抗する手段をどう考えているのか明確に示して欲しい」というものや、「電子証明書を有する所得税の税額控除については、平成19年分又は20年分に限った5,000円の税額控除であるが、平成22年分までは、毎年10,000円の税額控除を認めないと、平成22年度までの電子申告の普及の大きな目標を達成できないのではないか」という積極的なものでした。いずれの意見についても国税庁では今後前向きに検討していく回答をしています。
経済財政諮問会議(議長=安倍晋三首相)の第13回会議が5月15日に開催され、伊藤隆敏委員(東京大学大学院教授)が納税者番号の必要性を訴え話題となっています。
納税者番号については、国民背番号制とも呼ばれ昭和40年代から議論されているものです。最近では、政府税制調査会が導入の必要性を答申し、導入に当たって新たに番号を振るのか、基礎年金番号を使うのか、住基ネットに使われている住民票コードを使うのか、といった議論までされています。
しかし、この納税者番号制度については、資産家や政治家らの間で個人情報が漏洩した場合の危険性や徴税権の強化などが危惧されていて、国会での導入論議まで至っていないのが実情です。そうした抵抗勢力があるわけですが、このほど同諮問会議の民間議員である伊藤委員から「何らかの方法で納税者番号の導入は、近い将来必要だ」という意見が出されました。納税者番号制度の必要性について、伊藤委員は「税制の簡素化、電子申告の促進という点が、密接に関連していると思う。税制の簡素化の中でも、特に控除制度の見直し・簡素化が非常に重要である。これにより電子申告の促進にもつながっていく、つまり添付書類が減ることになる」としました。
導入した場合のメリットについても「年末調整の生命保険料以外の部分で、扶養控除や年間所得の調整などが行われるが、これも納税者番号があればかなりの部分をコンピュータが自動的に行うことができるようになる」などという具体例を取り上げ「納税者番号の導入と、控除制度を含む税制の簡素化による電子申告の促進、この2点は是非考えていただきたい」と訴えました。


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